人と分かち合える世の中に

2007年2月、私はパレスチナにおりました。
音楽院の教師として正規雇用の前にトライアルとして初めてパレスチナに行きました。
空港での入国審査、チェックポイントでの緊張感、今でも時折思い出します。
初めて見る紛争、生徒の、その家族の死、自分の身の危険、様々な状況を経験しました。

それから、予想も出来ない会話も衝撃でした。
「今平和になってしまったら、領土を支配され、職業もない私たちは生きて行けない。
世界の方々から支援があるから生きて行ける。」
「領土を支配されても、民族の魂、知識、技術、そして何より心は誰にも奪えない」
そういう言葉を聞いて以来「平和」という言葉を簡単に言えなくなっている自分もいます。

助けが必要な人には自分が出来る限り助け合いたい。
縁がある方々とは無差別に愛を分かち合いたい。
音楽を愛している人たちとは音を奏で合いたい。

人種、性別、職業や環境、境遇
あらゆるものを尊重しつつ、お互いを大切に想い合える自分になりたい。
世界を変えることは難しいですが、自分がそうなりたいと思い行動し、
共にいる周りの方々に話し、接することが大切だと思っています。

音の輪・阿部真也